地上最強のブログ

しばいてくぞ

「直訳」などない

 

例えばこんな訳文、いやいやこんな訳文、はたまたこんな訳文からちっとは読み取ってほしいのだが、原文をそのまま母語訳してもなーも分からんだろ。„ohne daß X Null wird“と言ったら「1以上n未満で」と言っていると解せば分かるが、バカ丸出しのド直訳「0になることなく」で分かるか?

バカ1つ覚えの「少なくとも」で「wenigstens」が分かるか?「そこまで言わないにしても」だろが!!

「including~」など、バカみっともない「~を含む」(←うわきっしょ!!)では断じてなくて、「~のような」であり「例えば~」である。(しかしア「翻訳」者たちが間違いを垂れ流し散布し、日本語の文章が「~を含む」だらけになってしまった。)

他に例えば接続法第II式ならバカの1つ覚え「訳」ではなくてもう否定文にしてしまう(関口-牧野程度の低次元のハナシだがな):

Hätte er aber den Mut, kein Sklave der Wahrheit und Aufrichtigkeit zu sein, so würde er etwa so fragen: Wozu brauchen die Richter zu wissen, was Ich unter Freunden gesprochen habe? Wenn Ich wollte, dass sie's wüssten, so würde Ich's ihnen gesagt haben, wie Ich's meinen Freunden sagte.(Max Stirner: Der Einzige und sein Eigentum


(まあクソ権威にへつらってるヘタレなのだから、証言を拒むことも出来ないし、《証言求めてんならそっちから胸を明かせよ》とか・《明かさないのだから黙秘してたんだよ》とか挑戦的に出れるわけでもない。)

そうするとFr・ヴィルヘルム・マーダー(Friedrich Wilhelm Mader, 1866–1945)の冒険小説El Dorado第57章「Unkas' Treue」中の:

冒険エトセトラ

冒険エトセトラ

[…] er [Unkas] war dabei so sehr auf der Hut, daß Moiatu, der scharf aufpaßte, ob ihnen auch keine Entdeckung drohe, sich nie so rasch und plötzlich wenden konnte, um in die Finsternis hinter sich zu leuchten, ohne daß Unkas sofort platt auf dem Boden gelegen wäre oder sich hinter irgend eine Deckung geduckt hätte.

前人未踏

前人未踏

  • AKB48
  • 発売日: 2013/12/11
  • メディア: MP3 ダウンロード

など、解するに難儀だろう。特にdass副文内が。

そもそもまずdass副文内を措いても「konnte」が「könnte」の間違いだろうものでその時点でもう読みにくい。

このことは、後段にも有る「könnte」の間違いらしき「konnte」:「Mit Schrecken dachte Unkas daran, wie der edle Jüngling in seinem Gefängnis bald alle Qualen des Hungers und der Verzweiflung werde durchmachen müssen [←という語順に関してこのシリーズ参照], denen er höchstens einige Tage standhalten konnte;」を見ても分かることだ。まだ飢えてはいないよ!!しかも„werde“のほうは接続法やん!!

しかも、さらに後段で弟フリートリヒと同様まだ先の死や飢えなどが到来してはいないウルリヒに関してはちゃんと「Als Tompaipo Ulrichs Schicksal besiegelt sah, sann er, wie er ihn gegen den Willen des Oberhäuptlings befreien könnte.」と書いている。ことから、接続法第II式が使えないワケではないとは分かる。よって上2例がミスだろうと言えれる。

後述の結論のためにもこれを「könnte」と考えておく。

で、dass副文内だが、いやはや、「[…] wäre […] hätte」とあって、伏せたり隠れたりしていないことになってしまうのであるが、いや実際は伏せたり隠れたりしているのである!!すぐ後段に「[…], sprang Unkas lautlos einen Schritt zurück und legte sich wieder zu Boden.」とあるように。

では何が起きてるのかというと、まずこれは„ohne daß“代わりの„daß (…) nicht“

詳解ドイツ大文法 POD版

詳解ドイツ大文法 POD版

  • 作者: 橋本文夫
  • 出版社/メーカー: 三修社
  • 発売日: 2002/03/15

    の514頁

の逆つまり„daß (…) nicht“としての„ohne daß“である。つまり「nicht […] wäre […] hätte」。裏(「非現実」)の裏(否定)ということで、やはり伏せたり隠れたりしているのである。

だから意味としては勿論結局「伏せたり隠れたりしていたのだがそれに気付かれるほどサッと振り返られることがあるまいかとヒヤヒヤ」である。(結局、そこまでサッと振り返られることがあったのかなかったのかはこの文からは判明しない…。)

やはり接続法第II式は(一部を除いて)裏返せばよいものである。それの極性(polarity)が「肯定」だからとそこを頑張ってそこから発想を転換できずに「~ダロウ」だの「~ト〇〇」だの「~カモシレナイ」だのにいくら固執しても、いつまでもII式の理解に至らない。

あのな、お前は「直訳」病に取り憑かれてるんだよ!!

そう、「直訳」しようとする。おまえたちは、「直訳」を信じ、「直訳」が存在すると信じる。

あのな!!おまえは、「in 8 Tagen」とあったら「8日間で」とするのか?「原文」「に忠実」に「逐語訳」「主義」を貫くのか?ちがうだろ?日本語で「1週間で」と言ってるのと同じことなのだからこれをは「1週間で」と訳すだろ?そうしたら1日減るのにもかかわらずだ。数が減るほどの大変化原文歪曲なのに、べつに、平気で、するだろ!!

そうだろが。「Guten Tag.」のどこに「こんにち」が・「今日」が・「は」が有るというんだ?お前はここで意味を取って「意訳」するだろ?「逐語訳」「主義」のお前は「Guten Tag」を「イ良い日ン マ」と訳すのか?わかったかボケ、お前はすでに「意訳」に足突っ込んどんだよ!!!「原文」「に忠実」でないんだよ!!!!

しかるに、なぜ、あの有難い御文、哲学者様書には、お前たちは、こうしてしまうのか?

ああ?!「逐語訳」「直訳」?そんなもので何が出来てると思ってんだ?それをやって何の理解がもたらせれていると錯覚しとるんだ?その原文自体が難物だったりするんだぞ。もちろん上のマーダーなどは非の打ちどころのない文章家の見本である、上に記したのは、そんな中でも母語単純転訳すると分かりにくい所があるという例証だ。ましてや、マルクスハイデッガーなどを「直訳」してそれで何を言っているのかが伝わるわけがないだろ!!!(後者だがこの記事中の訳文でも見とけ)そんなことも分からん無数のアホどもが明治以来担ってきた翻訳に全面頼りの日本での(西洋)思想とは、

誤謬まちがい虚偽の歴史でしかない。

よくわかっていないおつむたちは、原文の1語1語を「精確」に忠実に「訳」したほうが《原文の言おうとしていることが》《正確に》伝わると、ホザき、信じ、そして何も考えない。哲学書だけに限った話ではまったくない。社会科学から歴史学から文化研究から思想から一切合財の「翻訳」が、この信仰箇条にぬかずいて忠誠を誓って、そして何も考えない。

「原文に」「忠実な」「翻訳(←笑止)」。げに、ものは言いようである。《原文の言おうとしていることを》《正確に》伝えるには、お前の言語と、統語構造も・句構造も・慣用も・イメージも・描述法も・思考プロセスも・思考の配置も・心的図式も・呼吸量も・テンポも・各文肢サイズも・リズム(←意味不明)も・代謝も・スタミナも・足も・拳も・内臓も・脳も・思考力も・知識も・谷川も・立仙も・水野も・中野も・古川も・愛梨も・愛理も・愛李も・桜花も・鈴花も・虹花も・好花も、そういったすべてが異なっている言語、総じて「語法」=カタリ法というものがまるで違う言語を、鼻ほじボケーッと写経転訳してきたら、それでええと、本気で思ってるのか?アホなのか?

明治以来の有象無象から今の大学のトップに座している揃いも揃ったお前らだよ!!!おまえらはアタマが働かないんか?この、0.0000001ナノミクロン秒考えたらわかる簡単簡明な事実が、お前のオツムには、ついぞ分からないのか?

Hello? Hello? Anybody home?!

ハナシにもならん「直訳」(←「訳」しているのではない)はもちろん、「意訳」なぞも、無い。意味を取ってそれをおまえの母語で言い述べるだけだ。それが「訳」のすべてだ。「直訳」も「意訳」もクソも八宝菜も中華丼も天津麺もない。で、それは、お前らの大好き(でその意義を全く理解していない)な大権威が言ってる「達意眼目」だろが!!!

 

未来の扉(チームA Ver.)

未来の扉(チームA Ver.)

  • AKB48
  • 発売日: 2014/04/01
  • メディア: MP3 ダウンロード