地上最強のブログ

しばいてくぞ

先験的先入論

 

かつてこの記事で紹介した三段論法:

  1. All flowers need water.
  2. Roses need water.
  3. Therefore, roses are flowers.

だが、Wim De NeysとSamuel FranssensのCognition誌上論文(2009)が初出で、そうであるとしながら

Cognitive Unconscious and Human Rationality (The MIT Press)

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  • 作者: Laura Macchi,Maria Bagassi,Riccardo Viale,Gerd Gigerenzer等
  • 出版社/メーカー: The MIT Press
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の143・145・146・220頁で引用していたり、

New Approaches in Reasoning Research (Current Issues in Thinking and Reasoning)

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  • 作者: Wim De Neys,Magda Osman
  • 出版社/メーカー: Routledge
  • 発売日: 2013/11/18

の51頁で引用していたりしているが、言われるように(ってか右リンク先に見るように)、信念バイアスを炙り出すものである。

↑といった体裁の記事にすると、なんかすんごいリサーチ力(りょく)が一仕事やってのけたかのように見え、文章の信頼性が読み手に於いて(勝手に)高まるが、やったことは上記薔薇文でググってGoogle Books開いてコチコチやってISBNをうにゃうにゃやってページ数をパコパコしただけである。しかし、そこまで言われないと、いやそこまで言われてもなお、↑のような体裁、なにかそれなりの文面に見えてしまうものである。これを、いん蔽バイアスまたは格式バイアスと言う。陰もう。

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そしてここまでの記述で、もう1記事としてそれなりの内容量になっているように見えてしまうが、実際は実質を1文字も書いていない。しかし、いかんせん、見えてしまう。これを水増しバイアスまたは盛り〇〇バイアス言う。なお自分は論文でこの手法しか用いず、他の人類は論文でコケ脅し語彙バイアスを用いる。

もうどうでもいいから乃木坂の話しようぜ

ふざけるのをやめて(本ブログはふざけてしかいない)上記バラ文だが、ああ書くと分からんもんで、

  1. ヘルダーリンは水がないと生きれない。
  2. バラは水がないと生きれない。
  3. よって、バラはヘルダーリンである。

だと、おかしさが一もく瞭然となる。

冒頭の3段で起きていた認知欠陥はというと、結論が現実の事実だからついつい引っかかってまう、ということである。つまり

  1. すべてのヘルダーリンは死ぬ。
  2. すべての幽霊は死んでいる。
  3. よって、すべての幽霊は死んでいる。

ということだ。結論が事実実際にそうであることだから、なるほどハイハイハイと思考停止し、それまでの推論モドキも合理的だったように見えてしまう。これは、どこまで操作しても、結論が事実実際なら、騙される。

  1. ヘルダーリンは水ではない。
  2. バラは水ではない。
  3. よって、バラはヘルダーリンではない。

だと、おかしさが一目瞭ぜnではない。一方、結論までもがおかしいと、さすがに騙せないかも知れない(なおお前たちは騙されている模様)。

  1. すべての幽霊は本当にいる。
  2. すべての幽霊は本当にいる。
  3. よって、すべての幽霊は本当にいる。

そして言うまでもなく↑がすべての人類とお前と私の推論方法である。

我々は、日々、このようにして物を考えている。これを、アプリプリな総合が判断またはアプリって、書けない?と言い、このような原理によって推論を行う人々を「原理主義者」と言う。

しかし実はそこまで高度な話でもなく、上記薔ら文は、実のところ、【おかしくはない結論を聞かされるとそこまでの推論もおかしくなく思えてしまう】というものを焙り出すものでもないものだろう。どういうことか。

本記事冒頭の英語を見よ。有体に言って、おまえな、1.と2.をあんま読んでへんやろ?少なくとも自分は読んでいない。はっきり言って、上記のような論法を聞かされたら、ダルくて、まず結論までの話をあんま聞いていない

しかし結論部ではいかにも何か言っているらしいし、言ってるほうもエラい奴みたいだし、考える気ないし、早よ帰りたいし、会いましょう工事中STUでんつ!イ申ZERO POSITION2じゃないよ!チーム8動画を観ないといかんし、という諸事情が重なり、聞いてるほうも、あーそうかいなと納得せざるを得なくなる。それによって、聞き手と語り手双方の間の理解が成り立ち、我々に了解の地平が開かれ、絶対経験の自己主観が統一された近代性の唯物的なつまづきを問うだろう。

これを、コケ脅し語彙バイアスまたはケムにまくバイアスと言うが、内容はむしろ一種の後知恵バイアスである。

最後に聞いたもの=3.が今心の中で聞こえているものであるが、「今」=3.が正しければ、そこから振り返った過去=1.2.も、3.のために正当なものだったのだと正当化される。

「今」さえよくよく知ってて既知自明であれば、「今」さえ自分の納得ランドに組み込まれてさえいれば、過去=それまで(≒それまでの過程)なんぞどうとでも思ときゃええねんと神話作りを始め伝言ゲームを開始するという、あの後知恵バイアスである。ご賞味あれ。

さてこういった知見はこの記事で詳論したように遠い学識界の空論なのではなくてお前の頭の爪先から足のてっぺんまでを勃起する説明体系である。

このことはいくら強調してもし足りるほどで、そうであることを証示するために、この記事で触れたargumentum ad populumを例にそのことがこうであることを見てみよう。

  • みんながヘルダーリンを礼賛するから、私(∈みんな)は礼賛する。
  • 楽聖は天才と言われているから、天才と言われている。
  • 知られていないものは価値が無いと言われているから、価値が無い。
  • 風邪には抗生物質を処方されるから、処方される。
  • 繰り返し読まれてきたから、繰り返し読まれる。
  • 以下、工事中
嵐の夜には

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