地上最強のブログ

しばいてくぞ

教えてショーペンハウアー

夕立の前(研究生)

夕立の前(研究生)

  • SKE48
  • 発売日: 2013/07/17
  • メディア: MP3 ダウンロード

 

前回の記事から

当は誰も認めたくない。だから、たしかに高度な理屈がからむ水準では、さかしらにも、ウマクイクモノジャナイ・思イ通リニハナラナイ・自分中心ニ世界ガマワッテルンジャナイ云々をほざいておきながら、その実まったくそうは思っていないものだから、すべてが自分の描いた餅通りになると心の根底では確信している(=バイアスがかっている)ものだから、とっさに物を言うような場面ではうっかりボロが出てしまって、やっぱりな!だと思ってた!を口にする。「そんな気」がする。何もかも、ヒト側が世界に押し付けた御都合あわせの図式であり、こうあってほしいという願望であり、空虚な虚妄である。それもアタマでは分かる。しかし、後知恵バイアスのような強固な認知偏向は容赦してはくれない。あなたもわたしも今日も明日も「そんな気」がし続け、そうだったように思い続ける。たとえ言わなくはなっても、思うことは止められない。例えばImplicit Association Test (IAT)がいかにステレオタイプが根強く除去不可能であるかを示しているように、バイアスは人生の終わりまで・人類の終わりまで頑迷に居座り続ける。ただそれでも識者なら指摘し続けずにいられない:その時本当はどう思っていたのだろうかな、その時本当は何が見えていたのだろうかな、今度ひとがやっぱりを口にしたら用心しような。

(Implicit Association Test (IAT)はこのサイトで受けれれる。ページがクソ仕様で説明がないが、テスト開始後の選択肢はキーボードの「E」と「I」を押す。ただ、このサイトでテストを受けても自分の何がどうステレオタイプなのか何も判明せんし、アメリカ人に向けて作ってある内容を言葉だけ日本語に置き換えただけなので、クズすぎる。しかもテスト開始をするとブラウザバックが効かなくなるというゴミクズ仕様。あのな、「嬉しさ、愛情、平和、素晴らしい、楽しみな、輝かしい、笑い、幸せな」「悪い 苦悩、ひどい、恐ろしい、意地の悪い、邪悪な、すさまじい、失敗、害する」、こんな言葉 日本語では使わんし実感も無いわボケカス。日本とアメリカなんかより日本と中韓とかのテストのほうがずっと意味あるだろがアホンダラボケ。と言うかこのサイトだけでなくどんな物でもそうだが言葉を訳すだけにしといて内容はアメ公向けから何も変えていないという気色悪い以外の何の意味もないクズを作るのをいい加減バカ日本人はやめてくされよな。ただ、本でその紹介を読んだ限りでは、このテストの効果はすんごいものがあって、ステレオタイプが抜き差しならないものだということが伝わってくる。)

ところでこの動物の生態を克明に解説してきた人々が古来から何人か居て、一例を申しますと、哲学者と勘違いされているが全然そんな人ではないニーチェなどが最たる人だが、他にもそこそこ居て、例えば

ラ・ロシュフコー箴言集 (岩波文庫 赤510-1)

ラ・ロシュフコー箴言集 (岩波文庫 赤510-1)

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 岩波書店
  • 発売日: 1989/12/18

という永久宇宙文化遺産モノの究極名著もあるが、いかんせん量が少なすぎる、一発屋すぎる、徒花にすぎる(それでも超必読だがな)。

他に、ショーペンハウアーが居る。その文章の中で、ヒト認知の欠陥について述べている文章を見てみよう。それは、
日本語だと『意志と表象としての世界』の「続編」などとまちがった紹介をされている(日本語翻訳はいつも間違う)本の中の文章である。

それがどこの何なのかはすぐ下に書くからちょっと待ってもらってこれだけは聞いてもらいたいのだが、
『意志と表象としての世界』は1844年に2巻編成で出ていて、
その第1に初版(1819)の第1~4増補改訂版が入っていて、
その第2にこの増補改訂版の補遺(の区分がまた第1~4「」!)が入っていて、
この第2が誤って「続編」などと呼ばれ出版されているが別に続編でも何でもなくて補遺なのであって、
もちろんこの「補遺〔Ergänzungen〕」は、日本語で『余禄と補遺』(Parerga und Paralipomena, 1851)として出ているモノとは無関係の別物である。

で、見るのは、その第2

太陽と散歩

太陽と散歩

  • 渡辺 麻友
  • 発売日: 2014/04/02
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Schopenhauer, Arthur: Die Welt als Wille und Vorstellung. Von A. S. Zweite, durchgängig verbesserte und sehr vermehrte Auflage. Zweiter Band, welcher

マユユロイド

マユユロイド

  • 渡辺 麻友
  • 発売日: 2014/04/01
  • メディア: MP3 ダウンロード

die Ergänzungen zu den vier Büchern des ersten Bandes enthält. Leipzig: F[riedrich]

恋を踏んじゃった

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  • 渡辺 麻友
  • 発売日: 2014/04/01
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A[rnold] Brockhaus, 1844.
の「Ergänzungen zum ersten Buch」
の「Zweite Hälfte. Die Lehre von der abstrakten Vorstellung, oder dem Denken」
の「Kapitel 15. Von den wesentlichen Unvollkommenheiten des Intellekts」
の冒頭から。ヒトの認知の構造について殆ど科学的と言えるような筆致で述べている。Google Booksのリンク貼っておくと、 これ予備①・予備②)。

Unser Selbstbewußtseyn hat nicht den Raum, sondern allein die Zeit zur Form: deshalb geht unser Denken nicht, wie unser Anschauen, nach drei Dimensionen vor sich, sondern bloß nach einer, also auf einer Linie, ohne Breite und Tiefe. Hieraus entspringt die größte der wesentlichen Unvollkommenheiten unsers Intellekts.

(Schopenhauer, Die Welt als Wille und Vorstellung Bd.2 (1844), S. 135)

 

(自分というものを捉えると、それは広がっているのではないし何の形もない。これが意識というものであるが、ここに有るのは、まっすぐ伸びる何か、時間的なモノだけである。時間なのだから意識はひたすら線なだけの線で、一次元である。つまり、自分を見ているときには、外界を見ている時とぜんぜん風景がちがっている。のっぺり一次元。これが人間の意識。人間がすんごいバカなのはその意識がこのように最悪に狭量だからである。)

まず意識というか自分を意識する状態が極めて狭小で閉じ込められた状態だという話から始める。それも3次元の知

次回の記事に続く