地上最強のブログ

しばいてくぞ

2格の宿命 (3) 続・解体の模様

 

前回の記事から 

「部分の2(属)格〔Partitiver Genitiv〕」をvon前置詞句またはan前置詞句にしてしまう。

  • eine Unmenge unmöglicher Träume「同格」も可
                          ↓
  • eine Unmenge von / an unmöglichen Träumen

 

「2(属)格目的語〔Genitivobjekt〕」を別の格の語に置き換える。または別の動詞を使う。

  • sie bedarf meiner nicht
                          ↓
  • sie bedarf (braucht) mich nicht
どうでもいい人仮面

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2(属)格副詞〔Genitivobjekt〕」を前置詞句にする。

  • sie trafen sich des Abends → sie trafen sich am Abend

「2(属)格支配」の前置詞、これを3格支配とするか、von付き句支配(!)とするか。

  • während eines Sommers → während einem Sommer
  • angesichts großer Widerstände
                    ↓
  • angesichts von großen Widerständen

 

換称的な同格表現中の2(属)格語句を1(主)格語句にしてしまう:

  • die Leiden Graógramáns, des Bunten Todes
                      ↓
  • die Leiden Graógramáns, der Bunte Tod

 

ところで、今までに見て来ているが、2格イコールすなわち「の」とは言えん。例えば「始まりの雪」と言うと„beginnender Schneefall“である。正式題名となると「Der Winter feiert uns」。さらに、《雪によって始まって行く2人の関係》という含みもある。「雪が雪自体とは別の物である私達2人の始まりを予示してくれるという風にしてそうして自身が始まって行くが主役は私達2人であって雪ってわけじゃねえ」というのが、「始まりの雪」に籠った意味である。そんなスキーをしている。と言っても足りているかどうか疑問である。とにかく、「の」でこんなに色んなことが言える(むしろ言わないでおける)。

2人乗りの自転車

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も「自転車を2人乗りしている」という単純状況説明をしているのでは無論ない。この自転車が2人乗り定員一杯の自転車で、その定員が特に私達2人だということを言っている。私達⇔2人による2人乗車というそういう自転車が私達2人の今の状況・心景そのもの、と言っている(と言って「裸足でSummer」や上記「どうでもいい人仮面」に通じる内容なんだんがな)。「の」の両項の必然一体結合が見える。「淡路島のタマネギ」のように。

よくある表現だが「涙のシーソーゲーム」といったようなものも、「の」でつないだ両項がどうこうということが言えないタイプである。どちらが1格でも4格でもない。かといって「涙ながらの」なり「涙に暮れてる心情の」なりと解析しても、全然足りない。

この胸のバーコード」も「の」で何かと何かをつないでいる・関係を樹立しているというものでは到底ない、そう言い切っても仕方がない。「胸に秘めた、バーコードが象徴する何か」と言っても、曲の内容を大して伝えていない。

本シリーズ1回目の記事2回目の記事でドイツ語の2格に様々な用法が有ることを見て来た。様々な用法を確立していて分類している。「の」どころではないようだ。だろうか?分類や確立に至っていない(か必要ないか不可能か)だけのことであってしかし日本語の「の」のほうがニュアンス表現が遥かに豊かなようではないか。